半夏生とは?2020年はいつ?たこ?
「半夏生(はんげしょう)」という言葉を聞いたことがありますか?
主に関西地方でなじみのある言葉なので、
知らないという方が多いかもしれませんね。
半夏生とは、雑節(節分や八十八夜のような、細かい季節の変わり目の日のこと)
のひとつで、梅雨の終わり頃のことを指しています。
農家では古くから、毎年この日以降には田植えは行わないという習慣がありました。
そして、田植えの終わりに合わせて、
各地域で豊作を祈るための様々な風習がありました。
今でも関西地方を中心に、風習が残っている地域があります。
その中でも比較的有名な風習が、「たこを食べる」というものです。
なぜそのような風習が生まれたのでしょうか?
なじみのない地域の方にとっては、ちょっと気になるというか、
不思議にすら感じますよね。
今回はそんな半夏生についての豆知識をお伝えします。
これを知ったら、もしかしたら2020年の半夏生には、
たこを食べるようになっているかもしれませんよ…。
半夏生についてさらに詳しく!
まず、半夏生は梅雨の終わり頃とは言いますが、
そもそも具体的な日付はどういう基準で決まっているのでしょうか?そして、
今年2020年の半夏生はいつになるのでしょうか?
そして、各地域に今でも残っている風習って、どんなものがあるのでしょうか?
たこを食べる風習は、どうして生まれたのでしょうか?
色々疑問点は出てきますね。一つ一つ確認してみましょう。
半夏生の日付はどうやって決めているの?
半夏生は古くから、夏至から数えて11日目とされてきました。
これでいくと、今年の夏至は6月21日ですから、
2020年の半夏生は7月2日ということになります。
しかし、現在では半夏生の日付の決め方が若干違います。
その基準は「天球上の黄経100度を太陽が通過する日」です。
これ、聞いただけでパッと意味が分かりますか?
詳しく調べればわかりそうですが、ちょっと難しいですよね。
とりあえずは、そういう決め方があるということだけ知っていただければと思います。
そして、毎年7月2日前後が半夏生になるということを覚えておきましょう。
じゃあ、200年の半夏生はいつ?
「天球上の黄経100度を太陽が通過する日」
これを半夏生の日とすると、2020年の半夏生は7月1日になります。
つまり、昔ながらの決め方とは若干違いが現れる場合もあるんです!
ちなみに、雑節まで詳しく書いてあるようなカレンダーをお持ちであれば、
7月1日のところを確認してみてください。
ちゃんと「半夏生」と書いてあるかと思います。
我が家のカレンダーには、ちゃんとありました。
でも、こんな部分まで気をつけてカレンダーを見ることって、
なかなかないですよね^^;
今でも残る半夏生の風習って?
半夏生の風習は、地域によって様々です。
例えば、四国の讃岐地方では、半夏生にうどんを食べます。
また、福井県大野市では、焼き鯖を食べています。
奈良県香芝市周辺では、小麦入りの餅にきな粉をまぶして食べています。
食べ物以外では、三重県の沿岸部で半夏生の頃に徘徊するという、
ハンゲという妖怪の伝説もあります。
そして、中でも比較的有名なのが、近畿地方で広く残っている
「たこを食べる」という風習です。
半夏生の頃に関西のスーパーで鮮魚コーナーに行くと、
たこを積極的に売り出しているのがわかると思います。
さて、たこを食べる風習は、いったいどういったことから生まれてきたのでしょうか?
半夏生にたこを食べる理由
古くから農家では、半夏生までに田植えを終える習慣がありました。
(これは、最初にお伝えしましたね)
そして、その年の一切の田植え作業を終えた後、
神様にたこを捧げて豊作祈願を行っていました。
豊作祈願を終えると、そのたこはみんなで食べていました。
これが後々まで定着し、「半夏生にはたこを食べる」という風習となって、
現在でも残っているようです。
では、そもそもなぜ神様に捧げられるのが「タコ」たこだったのでしょうか?
一説によると、たこの8本足が、
稲の根っこがしっかりと地中に張っている姿をイメージさせることから、
「たこ=豊作の象徴」となったと言われています。
そして実は、だんだん蒸し暑くなってくる半夏生の頃にたこを食べるというのは、
けっこう理にかなっているんですよ!
たこに多く含まれるタウリンというアミノ酸が、
疲労回復にはとても役立つ成分なのです。
(そういえばタウリンって、某栄養ドリンクの成分としても有名ですからね。)
そんなことから、蒸し暑さが増して疲労がたまってきた頃には、
タコはちょうど良い食べ物と言えるでしょう。
半夏生2020まとめ
いかがだったでしょうか?
今回は、半夏生とは何か、いつが半夏生でどんな風習があるのか、
そしてたこを食べる風習がなぜ生まれたのか、そういった内容をまとめてみました。
半夏生は地域によっては本当になじみのないものですが、
こうやって今まで知らなかった日本の風習を知るのって、
けっこう面白いと思いませんか?
これを機に、家族で半夏生にたこを食べてみるというのも、
趣(おもむき)があって楽しそうですよね。
たこを食べることで、夏を乗り切る元気を得られるかもしれません。
半夏生の存在を知らなかったという方も、
これを読んで少しでも半夏生について「なるほど!」と
思っていただけたなら幸いです。
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