予定外の方から年賀状をいただいたけれど、もう年賀状を出すには遅すぎる時期だったり、喪中で年賀状を控えていたりした場合──
そんなときに季節のご挨拶として活用できるのが「寒中見舞い」です。
ですがこの寒中見舞い、出す年と出さない年があったりするため、いざ出そうと思ったときに「いつからいつまでが適切な時期なのか?」「出しそびれたらどうすれば?」など、意外とよく分かっていなかったりしませんか?
「あれ?いつからだっけ…?」と戸惑う方も、実際少なくないのではないでしょうか。

さらに困ってしまうのが、「寒中見舞いっていつから出せばいいの?」と誰かに聞いたときに、返ってくる答えが人によってバラバラなことです。
「寒い時期に出すんじゃない?」「年賀状のあとでしょ?」といったように、意見が統一されていないことも混乱の原因ですよね。
せっかく相手を気づかう気持ちで出すご挨拶状なのに、タイミングを間違えてしまって「マナー違反…?」なんて思われてしまったら、とても残念です。
安心して送れるように、時期の確認はしっかりしておきたいところです。
そこで今回は、「知っているようで実は知らない」寒中見舞いの出す時期について、2026年版として詳しくまとめてみました!
いつからいつまでに送るのが良いのか、また時期を逃してしまった場合の対応も含めて、分かりやすくご紹介します。ぜひ最後までご覧くださいね。
寒中見舞いの時期はいつからいつまで?
寒中見舞いを出す適切な時期について調べてみると──
一般的には、年賀状のやりとりが一段落する「松の内(まつのうち)」が明けた後の、1月8日から2月4日頃までに届くよう出すのがよいとされています。
つまり、2026年の場合も、2026年1月8日~2月4日が目安の時期となります。

ただ、毎年この時期が変わるわけではないのに、なぜか寒中見舞いのタイミングって覚えづらいんですよね…。
誰かに「いつからだっけ?」と聞いても、人によって言うことが違っていたりして、ますます混乱してしまうこともあります。
気になって調べてみると、その原因のひとつは「寒中見舞いは“寒中”に出すもの」であるにも関わらず、「松の内」と日程が重なること、さらに「松の内自体にも地域差があること」などが関係しているようなんです。
このあたりは、次の章で詳しく見ていきますね。
それぞれの答えが違う理由を知っておくと、もう迷わず安心して出せますよ!
寒中見舞いの「寒中」とは?
「寒中見舞い」という言葉の通り、このご挨拶は“寒中”に出すものとされています。
では「寒中」とは何かというと、これは二十四節気(にじゅうしせっき)の中に含まれる「小寒(しょうかん)」と「大寒(だいかん)」の期間のことを指します。
ちなみに二十四節気とは、1年を24等分して、その時期をあらわす名前をつけた暦の区分で、
「立春」や「春分」「夏至」「秋分」なども含まれています。カレンダーなどでも目にすることが多いですよね。

さて、この「小寒」と「大寒」ですが、毎年だいたい決まった時期に訪れます。
2026年の場合は以下のとおりです。
小寒…2026年1月6日~1月19日
大寒…2026年1月20日~2月3日
このように、「寒中」は1月6日から2月3日までとなります。
…となると、「寒中見舞い」はこの期間中であれば出してもいいのでは?と思いますよね。
ただ、ここで1月6日という日付がポイントになります。
松の内(年賀状を出す期間)が1月7日までという地域では、1月6日に寒中見舞いを出してしまうと「お正月期間と重なって早すぎる」と見なされることがあるんです。

このような背景があるため、寒中見舞いの出し始めは1月8日以降が一般的とされているのですね。
つまり、「寒中見舞いは寒中に出す」といっても、その冒頭は松の内と重なるため、
多くの人が松の内明けを待ってから出している──これが「1月8日から」が主流になった理由です。
とはいえ、1月6日に出したからといって“絶対NG”ということではありませんし、
そもそも地域によって松の内の考え方も異なるので、次章ではそのあたりをもう少し詳しく見ていきましょう。
寒中見舞いの出し始めの時期は諸説ある
これまでにお伝えしたように、寒中見舞いを出す時期は「1月8日〜2月4日」が基本とされていますが、実際にはその“出し始め”にいくつかの説があります。
ここでは、それぞれの根拠とあわせて、どのタイミングが適切なのかをご紹介します。
寒中見舞いの一番早い出し始めとして考えられているのが、小寒が始まるこの日です。
小寒=寒中のスタートなので、暦の上ではここから出しても間違いではありません。
ただし、1月5日はまだ松の内の真っ最中。お正月の延長として捉えられているため、
「さすがに早すぎるかな…?」と感じる人も多いのが現実です。
もっとも一般的とされるタイミングです。
これは、松の内(1月7日まで)が明けた翌日であることから、
年賀状の期間が終わったあとに寒中見舞いを出す、という考えに基づいています。
特に理由がない限り、寒中見舞いはこの1月8日から出すのが最も無難といえるでしょう。
関西地方など一部地域では、松の内を1月15日までとするところがあります。
そのため、そういった地域に住む方へ出す場合は、1月16日以降が適切とされています。
また、全国の様々な地域に一斉に寒中見舞いを送りたい場合も、この日以降ならどこに出しても松の内と被らないため、より配慮が行き届いたタイミングといえるかもしれません。
このように、出し始めに複数の考え方があるのは、暦や地域文化の違いによるものです。
「どれが正しい」というよりは、相手や地域に合わせた柔軟な対応が求められるといえるでしょう。
ちなみに、いつまで出してよいかについては、どの説でも共通して「2月3日(大寒の終わり)まで」とされています。
寒中見舞いの時期を過ぎてしまったら…?
これまで、寒中見舞いは「いつから出せばよいのか?」を中心にご紹介してきましたが、
実際には「気がついたら出す時期を過ぎていた…!」というケースも多いですよね。
お正月が終わると仕事や学校も本格始動し、バタバタと慌ただしい時期になります。
「寒中見舞いを出そうと思っていたのに、気づけば2月に…」という方も、珍しくありません。
そんなときでも諦めず、ちゃんとご挨拶を出しましょう!
相手を想って出すご挨拶状だからこそ、時期がずれたとしても、出さないよりずっと良いのです。
ただし、その場合に出すのは「寒中見舞い」ではなく、余寒見舞い(よかんみまい)になります。

余寒見舞いとは、寒中見舞いの時期を過ぎた後に出す季節の挨拶状のことです。
“寒さがまだ残っている”という意味の「余寒」から来ており、
立春を過ぎたあとも寒さが続く期間に出すのがマナーとされています。
2026年の立春は2月4日(火)ですので、
余寒見舞いは、2月5日以降〜2月下旬ごろまでに届くよう出すのが一般的です。
よく「3月でも寒いから余寒見舞いでOKだよね?」という声も聞きますが、
基本的には“冬の終わり”を意識したご挨拶ですので、3月に入ると季節感としては少しずれてしまいます。
地域によっては3月も寒さが残るかもしれませんが、あくまで“立春後すぐ”の時期が適切です。
「うっかり寒中見舞いを出しそびれた…」という方は、ぜひ余寒見舞いを活用してみてくださいね!
以上、寒中見舞いを出す時期について、2026年版として詳しくまとめてみました。
寒中見舞いは、ただ日程だけでなく、「松の内」や「寒中」の暦的背景、さらには地域による違いなども関係している、意外と奥の深いご挨拶です。
でも、この記事でご紹介したように、それぞれの基準や考え方を知っておくことで、
「どれが正解?」と迷うことなく、自分や相手にとって一番自然なタイミングを選べるようになりますよ。
今までは「よく分からないからスルーしてた…」という方も、
「聞く人によって違うから結局わからなくなる…」という方も、
2026年の寒中見舞いを安心して、そして自信を持って出すために──
この記事をお役立ていただけたら嬉しいです^^
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