立春2020いつ 立春大吉の意味と由来
寒くて辛~い冬が終わると、春がやってきますが、
皆さんはこの春の訪れや、冬と春の境目の瞬間を、何で感じていますか?
その答えは、雪解けとか、花が咲いたらとか、
気温の変化によって上着が少し薄手になったらとか、
人によって様々だと思いますが、
「立春を迎えたら」と、暦を基準にしている方も、多いのではないでしょうか?
そう、立春は暦上で春の初めとされる日、または期間のこと。
たとえまだ外の景色が寒さが残っていて冬っぽくても、
会話の中で「もう立春過ぎたね~」なんて話が出ると、
そうか、もう春なんだな、と感じてしまうというか、
頭の中が「今は冬だ」から、「もう春だ」に変わりますよね。

しかしこの立春、言葉や暦での意味はなんとなく知っていても、
正確にはいつの事なのか、そもそもどういう意味がありどんな由来があるのかなど、
深くは知らない…という方は多いのではないでしょうか?
また、立春の話題になると大抵セットで聞くことになる「立春大吉」なんてのも、
「立春が大吉?なんのこと?」と、良く分からず、
わからないまま「そうだね~立春大吉だね~」なんて誰かに話を合せて流してしまい、
そのまま分からないままにしてる…という方も、結構居られるでしょう。
でも、なんとなくこのままずっと知らないままでいるのも、気になるし気持ち悪いですよね…
というわけで、今回はこの立春や、立春大吉について、
立春とは正確にはいつのことなのか、また2020年の立春はいつなのか、
その意味や由来、そして謎の立春大吉が何なのか、について、調べてみましたよ。
なるべくわかりやすくまとめましたので、ぜひ読んで
立春に関する分らないモヤモヤをスッキリ解消してくださいね!
立春2020
立春は二十四節気の一つ
立春とは、一年を24等分し、その分岐点を含む季節を表す名称をつけた、
暦の二十四節気の一つで、春の初めを示す日、または期間のことを指します。
ちなみに、二十四節気には他にも、春分とか夏至とか冬至とか秋分などがあります。
そう、よくカレンダーの日付の近くに小さく書かれている、季節を表すアレです。
そして、立春は旧暦の正月の節でもあります。
立春の日は
二十四節気の大寒から数えて15日目頃、
また現在広まっている定気法では、太陽黄経が315度のときで2月4日頃とされ
立春の期間は、上記の日から、次の節気の雨水前日まで、とされています。
出典:kinoie
ところで、上記のような話を読むと、
「じゃあ、2020年の立春の日も、2月4日なのね~」
と覚えたくなるところですが、
この立春は、実は毎年同じ日とは限らないので、注意が必要です。
これは、今私たちが使っている暦、一年を365日とする太陽暦(グレゴリオ暦)が、
太陽の実際の運行(公転周期が365きっかりではなく365.24)と少しズレているため、
一年を366日とする「うるう年」などを時々挟んで、
実際の太陽の運行と暦を合せていることから、立春の日もそれによって、
その年によって日付が微妙に変動することがあるのです。
2020年の立春はいつ
前項で、立春の日は毎年同じとは限らない、と書きましたね。
では2020年の立春がいつなのかということで、調べてみたところ…
2月4日(火)
ちなみに「大安」です!この前日の2月3日(月)は節分なので、
豆まきや恵方巻きなど賑やかを引き継いで迎える感じですね。
ところで、このあたりまで読んで
「あれ?毎年同じとは限らない立春なのに、このところずっと2月4日じゃない?」
「2020年の立春も、なんだかんだ言っておいて、結局2月4日だし…」
と思われた方も居られるのではないでしょうか?

…そう、実はここ数年はずっと、立春は2月4日でした。
これは、暦の計算によるものなのですが、
グレゴリオ暦では、1985年~2020年までは、ずっと2月4日の立春が続きます。
しかしそれ以前の、1953年~1984年は4日も5日もありましたし、
2021年以降は、再び2月3日の立春の年も現れ出しますよ。
2021年以降の立春、まだちょっと先の話ではありますが、
その時が近づいてきたら、ぜひチェックしてみてくださいね。
立春の意味や?由来は?
立春について、二十四節気のひとつだとか、
いつのことなのか、などなど、暦の上での日付に関する事を書いてきましたが、
ここでもうちょっと詳しい、意味や由来なども気になりますよね。
そこで、それらについて、調べてみましたよ。
立春は、先述したとおり、二十四節気のひとつなのですが、
実はそれだけでなく、この二十四節気の第一にあたるんです。
旧暦では立春近くに正月が巡ってきていたので、
立春は春の始まりであり、同時に一年の始まりでもあったのです。
だから、第一なんですね。
この、春の始まり=一年の始まり、という旧暦の考え方は現在も、
年賀状などお正月関連の言葉でおなじみの、「新春」「迎春」などに、
名残がみられます。

ちなみに、この立春を含む二十四節気は、
元々は中国から伝わってきたものでした。
大昔は、自然の景色の変化から季節の移り変わりを把握する、
ちょっと大雑把な自然暦を使用していたのですが、
飛鳥時代に中国からこの二十四節気が伝わってきて、
毎年同じ時期に同じ節気がくること、半月ごとの季節変化に対応できることから、
農業の目安としてこれは便利だ!とされ、日本でも導入され、広まったのです。
ところで、立春は二十四節気では春の初めとされているのに、
2月4日って、まだまだ寒いし冬じゃない?と思うことも多いですし、
他の節気も、実際の季節の感覚と、節気が示す季節がちょっと違うような…
と感じることもありますよね。
これは、上記の二十四節気が元々中国から来た、ということに原因があるんです。
二十四節気は約2600年前の中国の黄河地方の気候に基づき作られたもので、
そこから位置が離れている日本の気候とは、ズレが生じて当然ですよね。
でもそこから、日本独自の
たとえば立春の時の「暦の上では春ですが、まだ風も冷たく…」「春は名のみ」など、
おなじみの時候の挨拶や言い回しが出来たりもしているので、
このちょっとした季節とのズレも、個人的には味があって面白いなと思います。
立春大吉(りっしゅんだいきち)とは…
立春大吉ってなんなの?
さて、立春の話題になると同時に良く聞く、立春大吉、という言葉。
これ、よく聞くけど、あまり良く知らない…という方も多いのではないでしょうか。
そこで、まず立春大吉とは何のことなのか、を調べましたよ。
立春大吉とは、禅宗の一派である曹洞宗のお寺で、
立春の日の早朝に、門に貼られるお札のことです。
このお札に、「立春大吉」と書いてあるんです。
そして、この立春大吉のお札は、そのお寺の檀家(お布施を納める家)に配られ、
お札を頂いた家は、お寺と同様に、自宅の玄関に貼ります。
また、檀家ではなくお寺からお札を貰わない一般の人でも、
自分で立春大吉のお札を書いて家に貼る、という方も多いです。
このお札や風習のことが、一般的には立春大吉と呼ばれています。
ただ、元々が禅宗のお寺の風習ですから、
お寺と関わりが無かったり、仏教の宗派が違ったりすると、
人によっては全然知らなかったりします。
だから、立春大吉と聞いてもピンとこない人がいるんですね。
ちなみに、立春の前日は節分ですから、
節分に豆まきをして厄払い、翌日の立春に立春大吉のお札を貼って厄払い、と
セットで行う場合も多いですよ。
立春大吉のお札の意味とは?
立春大吉のお札には、一体どんな意味があるかというと、
ズバリ、厄除けです。
そして、なぜこのお札に厄除けの効果があるのかというと、
それは使われている文字と、それにまつわる言い伝えからきています。
昔、鬼が玄関から入ろうとした時、立春大吉と書かれているお札を見ました。
そして門を潜り振り返った時に、再び立春大吉のお札を見て、鬼は
「あれ?まだ門くぐってなかった?」と勘違いをし、そのまま外へ出て行ってしまい、
その家は無事に過ごせました。
さて、鬼が勘違いをしたのはなぜか?
それは、立春大吉、という文字が左右対称であり、
縦書きにすると表から見ても裏から見ても同じに読めるからです。
だから、鬼は既に門に入っているのに、裏から立春大吉の文字を見て
勘違いして出て行ったのですね。おもしろいですね。
この言い伝えから、立春大吉のお札を貼っていると、
一年を無事に過ごすことができる…という意味をもつようになった、といわれています。
立春大吉のお札の書き方
立春大吉の厄除けの意味を知って、
私も貼ってみたいな~と思った方も居られるでしょう。
でも、基本的に、禅寺の檀家でないとお札は貰えないですし、
檀家になる予定もないしな~という方も多いでしょう。
でも、立春大吉のお札は、先にもチラッと書きましたが、自分で書いてもいいんです。
というわけで、ここでは、自分で立春大吉のお札を書く場合の、
書き方を以下にご紹介しますよ。
①真っ白い紙(できれば裏が透ける和紙か半紙)を用意します。
②墨か筆ペンで①の紙に、縦に「立春大吉」と書く
③最後にフッフッフッと自分の息を吹きかけて、完成!
これだけです!どうです?簡単でしょう^^
ぜひ、試してみてくださいね。
立春大吉のお札の貼り方
前項の手順で、立春大吉のお札を自分で書いた方、
またお寺からお札を頂いた方は、
次は貼る手順や時間など、お札の貼り方が気になることと思います。
ですので、それもしっかり調べましたよ。
まず、貼る時間については、
「立春の日の早朝に貼る」「立春から雨水の間に貼る」など諸説ありますが、
最近では、立春の日のうちに貼るのがいい、とされているようですよ。
そして、貼ったお札はそのまま1年間貼ったままでもOKです。
次に、貼る場所ですが、これも諸説あり、
「玄関に向かって右に貼る」「玄関の内側に貼る場合は右の目線の位置に貼る」
「神棚に供える」などが言われていますが、
これは、ご自宅の状況に合わせて貼るのが良いでしょう。
たとえば、1年間貼っておくには玄関の外は雨除けもないし難しいな~という場合は
玄関の内側や神棚にしたり、神棚が無ければ玄関の内側、とか
そんな感じで臨機応変に決めるといいですよ。
そして、役目を終えて剥した立春大吉のお札は、
どんど焼きや、お焚きあげなどの行事で処分してもらってくださいね。
以上、立春について、それがいつなのか、2020年の立春の日付、
意味や由来、立春大吉の風習やお札、などの話でした。
「暦では春」とか、ざっくりは知っていても、
改めて考えると、案外正確なところはよく知らないな~となりがちな立春について、
これらを読むことで、少しでも理解を深めて頂ければ幸いです。
全部を一気に覚えるのは大変でも、
二十四節気の最初であり、旧暦の正月で一年の始まりだったとか、
毎年同じ日とは限らないが、だいたい2月3日~5日のどれかである、とか
立春大吉は鬼を引き返させる厄除けのお札とか、一部のポイントだけでも覚えておけば、
雑談の中で立春の話題になった時も、充分に話題についていけると思いますよ。
この記事が、皆様の雑学の引き出しを増やすために、
また雑談中の話題ネタのひとつとして、お役にたてれば、とっても嬉しいです。
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